8月20日(水)放送のABEMA Prime(インターネットメディア報道番組)において、拙寺伝統行事「投げ銭供養」を取り上げていただき、私(住職)も少し出演させていただきました。
誠にありがとうございます。
実際に番組をご覧になられた方にどのように伝わったのか、皆様の角度によって印象は様々だと思いますので参考までに、取材いただいた際の私の回答を以下載せておきます。
私の記憶が頼りですので、その点ご了承ください。
Q.投げ銭供養はいつ始まりましたか?
A.はい、今からちょうど300年前の江戸時代中期、1725年頃とされています。
Q.投げ銭供養が始まった由来は?
A.はい、もともと初盆を迎える方を供養する合同法要なのですが、当時の地元は廻船業が盛んでして、その仲間の方が過去帳を読まれた時に投げたのが始まりとされています。
Q.投げ銭供養をやっているお寺は他にもありますか?
A.はい、徳島県で投げ銭供養をやっている地域があることは知っています。
Q.やはりそこも同じような由来でしょうか?
A.徳島県の由来までは…存じ上げておりません。すみません。
Q.投げ銭供養は通称とのことですが正式には何と言いますか?
A.如法経法会(にょほうぎょうほうえ)です。
Q.毎年どれぐらいの人が集まりますか?
A.はい、だいたい200~300人の方が来られています。
Q.それはご遺族の方々ですか?それ以外の方もですか?
A.もちろん喪主さんをはじめご家族ご親族、それ以外にも知人や地域の方も多く来られています。
Q.誰でも参列できるのですか?
A.はい。事前申し込みも受け付けもないです。
供養したいと思う人が自然に集まっています。たまに写真撮りたい人も来てます。
Q.投げ銭はどのタイミングするのですか?
A.はい、1時間半ほどの法要の最後のほうに一年間に亡くなった方の過去帳を読み上げる場面があるのですが、自分が供養したい方の名前が読まれたタイミングで投げます。
Q.答えられる範囲で結構ですが、投げ銭はいくらぐらい包まれていますか?
A.誰がいくら投げたか分からないように紙に包んだのが由来ですので開けてみないと分かりません。
実際には大半が1円玉、あとは5円玉10円玉といった感じです。総額は数万円行くか行かないかです。
Q.決まりなどはないということですか?
A.はい、決まりなどは全くないです。
Q.投げ銭供養自体自然と始まったということですか?お寺から決めたルールもない?
A.はい、自然発生で始まったものです。
Q.動画を見るとたまに僧侶の方に当たったりしていますが痛くはないですか?
A.私は過去帳を読むことに全集中しているのであまり気になりません。小銭とは言っても紙に包まれているので、多少クッション性もあると思います。怪我をするような痛さはないです。
Q.参列する人たちからは感想をもらいますか?
A.「良い供養ができた」とか「故人を想う機会」といった声が多いです。
初めて参加された方、特に子供にはインパクトが大きいようです。
その子がいずれ大人になって自分の親が亡くなった時は自分の子供を連れて参列、といった感じで続けられています。
――それぐらい地域では当たり前なのですね
A.はい、地元の方は毎年の恒例行事と思っている方が多いと思います。
「自分が死んだらこれを投げて」と小銭を貯金箱に貯めていたおじいちゃんも居ました。
Q.法要というと厳かに行なうイメージがありますが、(動画を見ると)皆さん楽しそうに見えるのですが如何ですか?
A.先ほど申しましたように行事自体は1時間半ほどあります。投げ銭をする場面までは1時間以上厳かな時間を過ごされているので、その分一気に和むと言いますか、緊張が解けた感じが楽しそうで多少エンタメっぽく見えるかもしれません。
Q.(答えられる範囲で結構ですので)投げられた投げ銭は、その後どうされていますか?
A.はい、まず紙を剥く作業をぼちぼち時間の空いた時にやります。それを銀行に持って行くのですが、ここからがちょっと話がズレます。
いま銀行は小銭の預け入れ手数料がすごく上がっていて、入れる金額より手数料のほうが高い状態です。
またお参りされる方も、キャッシュレス化で小銭をあまり持たなくなっていますし、銀行で両替するにも手数料が上がっています。
そこで、お賽銭はお寺で一旦ストックしておいて、次の投げ銭供養で小銭が必要な方と直接両替して、お互いの負担が少なく済むように進めています。
――お寺と檀家さんで循環するわけですね。良いですね。
A.はい、お寺は檀家さんに寄り添うべきものだと思いますので。
――今後について。
A.伝統を守るためとか、何百年続いてきたからというだけで残さなければならない理由には今の時代ならないと思っています。
今後も参列する人にお参りする意義があると思ってもらえるように続けていきたいです。
お寺として変化に対応するべき点と、変えてはいけない点をよく見極めることが大事だと考えています。
Q.今回供養というテーマですが、墓じまいとか寺離れとか言われていますがどのように思いますか?
A.はい、ちょっと話がズレるかもしれませんが、「宗教」という言葉にすごく拒否反応というかアレルギーを持っている人が多いと思います。
例えば「自分の家の近くには『古いお寺』がある」というのを「自分の家の近くには『宗教施設』がある」と言い換えると、ものすごくネガティブな印象に変わると思います。
特定の宗教とか何か決まった枠にはまるのではない供養の形が多様化していて既存の宗教にとらわれない、とらわれたくないと思う人は多くなっているでしょうけど、亡くなった人に手を合わせたいという供養の本質は変わっていないと思います。
――檀家さんの数は少し減少傾向なのか、横ばいなのか、大きく減っているのか差し支えなければ。
A.少し減少傾向ですね。少子化で人口が減っているのでそれだけ代が絶える家がありますし、過疎化の進む田舎ですので、都会に出られてそのまま疎遠になる方も居ます。

























